ターゲットを幅広い層で捉えているため、エーラウンド2014では“観光地・浅草”らしくエンターテインメント性の高いイベントを盛り込んだ。まちをめぐり靴がつくれるワークショップや新製品発表の場であるTOKYO Lなど斬新なイベントも実施。

【スタッフが丁寧に教えてくれるので、不器用な方でも安心。参加者それぞれのこだわりが光る仕上がり。】

＊高めの価格設定でも応募者が殺到

「1万7280円というワークショップとしては高めの参加費でしたが、募集を開始してすぐに定員が埋まってしまったことに驚きました。半数以上が女性で30代が中心。アクセサリーをつけたり、ステッチの色を工夫したり、マルチカラーにしたりと、完成した靴はどれも個性が光っていましたよ」（富田興業・富田常一さん）。２日連続でエーラウンドを訪れ、つくった靴を次の日に履いてきた来場者もいた。

靴・革小物・アクセサリーなど、各分野のモノづくりに携わる若手職人・クリエイターの育成を支援する台東区のインキュベーション施設として、2009年に開設。エーラウンドでは施設公開、入居者による作品の展示販売やワークショップ、浅草の歴史や地場産業にまつわるセミナーなどがおこなわれた。

いろは商店街では有名アーティストが登場するいろは会ミュージックフェスが開催され、アーケード内は夢のステージに大変身。聖天会館付近の浅の市では、B級グルメや雑貨屋などが並び、老若男女問わず和気あいあいとした雰囲気。18時からは浅夜市夜がスタート。エリア内にある8店舗の飲食店やショップで、食とマーケットのコラボレーションが楽しめた。

「靴産業ガイドコース」、「靴ができるまで見学コース」、「若手クリエイター工房探索コース」の3つのコースが日替わりでおこなわれた。ガイドと一緒に探索できるので参加者からも好評。HPからの事前予約と当日の申し込みができた。

浅草にあるモノづくり関連企業と第一線で活躍するクリエイター8組がコラボレーションしたプロジェクト兼レーベル。香りのついた革小物や靴をモチーフとしたテントなど、クリエイターならではの視点でつくられた革製品のプロトタイプはどれも洗練されていてユニークなものばかり。