イベントレポート2014

おおたオープンファクトリー 一日の中にぎゅっと詰まった大田のワザとまちの魅力

第4回おおたオープンファクトリーは「ワザの縁、ひろがる。」がテーマ。開催エリアは拡大、参加工場数も増加してよりコンテンツの幅が厚くなった。工場見学のほか、仲間回しラリーや職人によるトークショーなどを開催。

◆地元ガイドによるじっくり見学&散策ツアー <モノづくりのまちめぐりツアー>

大田・品川まちめぐりガイドの会による引率で、2社を工場見学。それに加え、歴史ある神社に寄ったり、江戸末期の多摩川周辺の歴史上の出来事を聞けるなど、地元をよく知るガイドならではのツアー。参加者の中には外国人や、親子で参加する姿も。東急アーバンテック矢口、株式会社稲葉製作所、くりらぼ多摩川も道中で紹介された。

【ガイドによる事前の見どころ紹介で理解が深まる】 

【訪問先の福井精機、睦化工にて直接説明を受ける(写真は睦化工)】


◆大田伝説から生まれた製作体験ツアー <仲間回しラリー> 

ひとつの製品をつくるのに大田区内の工場間で仕事を回す「仲間回し」を体感できるラリー型ワークショップ。4社をめぐってミニフライパンを完成させる。受付開始後すぐに満員御礼となった人気企画。

 

【実際に使用することはできないが、絞りや溶接などの職人技を駆使してつくるフライパンは何よりのお土産に】 


①ヘラ絞り    

北嶋絞製作所にてヘラ絞りを体験。職人に教えてもらいながら、まずはフライパン本体をつくる。

②切削

フライパンの取っ手は多摩川鈑金工業所で制作。シナノ産業では切削技術を使ってカバーもつくる。

③溶接 

本体と取っ手を、TIG溶接という手作業による繊細な技術でくっつけて完成。大人も子供も大満足!


◆学生コンペによる新しいアイデアをお持ち帰り <モノづくりたまご>

「モノづくりたまご学生デザインコンペ」を実施し、63の応募作品の中から公開審査によって選ばれた9つの学生アイデアを、大田の職人の技で製品化。カプセルトイに入れて販売した。

 

何が出るかはお楽しみ。区内の数拠点に設置したが、人気が高く開始から数時間で完売となった。

【特別採用となった河原彩乃さん×スマイルリンクの「ふきだしイヤリング」。カプセルの中にはコンセプトや、関わった企業の紹介をのせたインフォメーションシートも。】


◆職人の“語り”が大人気 <モノ・ワザトーク>

第3回で好評を博した、職人トークショー。職人同士の掛け合いも楽しい。「ベテラン職人と若手職人」、「学生と職人」などテーマごとに3つのトークセッションを企画、技に対する熱い思いを語った。

◆モダンになった大田ならではの工場アパート <テクノWNG大田・OTA テクノCOREのオープンファクトリー(※一部)>

第4回からの新たな試み、ひとつの建物にいくつもの工場が入居する工場アパート2カ所を公開。当日、テクノWING大田では27社が製品展示に参加し、9社が工場公開。OTAテクノCOREでは4社が工場公開を行った。

【テクノWING大田入居企業のうち27社が参加】    

【OTAテクノCOREジーベックテクノロジー】


◆展示やワークショップが体験できる拠点 <モノ・ワザラウンジ><くりらぼ多摩川>

イベント当日は工和会館をモノ・ワザラウンジとし、参加企業の製品を展示。モノづくり×まちづくりの地域交流拠点として2013年にオープンしたくりらぼ多摩川ではワークショップ、ライブ、カフェなどを企画・実施。